燻液(くん液)は手軽に燻製が楽しめる食品添加物!危険性はある?

燻液のなかの卵 燻製の豆知識
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燻液(くん液)は、燻製の風味づけができる食品添加物です。

燻製の製造者やよほどの燻製マニアでもない限り、「燻液なんて聞いたこともなかった!」という方もたくさんいることでしょう。

しかし、スモークチーズやベーコンなどを作るメーカーの多くは燻液を使用しているので、知らずに食べていたという方も多いはず。

本記事では、燻液の作り方や成分をはじめ、燻液の安全性や危険性、燻液に変わる燻製調味料などをご紹介しますので、燻製の豆知識としてお役立てください。

燻液(くん液)とは?

燻液(くん液)とは、燻製の風味づけや色づけに使われる液体状の食品添加物のことです。

食品に燻液を吹きかけたり、漬け込んだりすることで、燻したような風味をつけることができます。

実際に燻すよりも楽に燻製の風味づけができるため、スーパーやコンビニで売られているスモークチーズやベーコン、スモークサーモンなどの燻製風食品の多くは燻液が使われています

気になった方は、食品成分表示欄に「くん液」の表示があるかどうかをチェックしてみてください。

燻液(くん液)の作り方・成分

燻製の風味づけが手軽にできる燻液は、どのようにして作られるのでしょうか。

燻液の作り方と、燻液の成分をあわせてご紹介します。

燻液(くん液)の作り方

燻液の作り方は、サトウキビ・竹・トウモロコシなどのイネ科の植物や木材を燃やし、発生したガス成分を集めたり、乾溜したりすることで完成します。

作り方は木酢液(もくさくえき)や竹酢液(ちくさくえき)とほぼ同じですので、農業や家庭菜園の経験がある方は、色や香りがイメージしやすいかもしれませんね。

燻液(くん液)の成分

燻液の成分は燻煙と同じく、有機酸、フェノール系化合物、カルボニル化合物(アルデヒド類)が主な成分とされています。

これらの成分によって、燻製特有の芳香がついたり、抗酸化などの防腐効果に期待がもてるようになります。

ただし、燻煙の成分中には発がん性があるとされているベンゾピレンという物質もが含まれるため、過剰摂取は禁物です。

燻液(くん液)の危険性・安全性は?

燻液の危険性

燻液の成分中に発がん性物質が含まれるということを知り、「燻液は危険なのでは?」と思われた方もいることでしょう。

しかし、結論からいえば燻液の危険性・安全性について心配する必要はなさそうです。

燻液(くん液)は既存添加物のひとつ

燻液が安全といえる理由は、燻液が「既存添加物」という食品衛生法上で定めた食品添加物に分類されているからです。

既存添加物とは、化学合成品以外の添加物のうち、日本で広く・長く使用されてきた実績のある添加物のこと。

つまり燻液は、安全性について国から問題がないというお墨付きを与えられている食品添加物なのです。

燻液を用いた商品にリスクがないと言い切ることはできませんが、よほどの量を食べ続けない限りは、危険性・安全性について心配することはないでしょう。

食品は加熱するだけで危険性が高まる?

燻液にも含まれる発がん性物質。実は、高温調理をした食材にも同じような発がん性物質が含まれることはご存知でしょうか。

特に肉・魚などのタンパク質や、じゃがいも・パンなどの炭水化物を多く含む食品は、高温調理時に発がん性物質が発生しやすいため、「焦げを食べるとガンになる」といった類の話はあながち間違いではないようです。

とはいえ、あまり気にしすぎると何も食べられなくなってしまいますので、燻液を使った食品も揚げ物や炭火焼きのようなものと考え、気負わずに食べてくださいね。

燻液(くん液)の使い方

燻液は、吹きかける、漬け込む、混ぜ込むなど、メーカーによって使い方が異なります。

今回は、燻液のなかでもっとも入手しやすいであろう『永谷園 燻製の素』の使い方をご紹介しますので、ご購入時の参考にしてみてください。

規定の量で希釈する(薄める)

『燻製の素』と水を1:1の割合で混ぜ、燻液を作ります。

食材を漬け込む

ゆで卵やチーズ、サーモンなど、お好みの食材を燻液に漬け込みます。

5分〜10分で完成!

5分〜10分漬け込むと、燻製風料理の完成です。

ちなみに『永谷園 燻製の素』の原材料には砂糖や醤油などが使われているので、生卵や刺身にかけるだけですぐに燻製の風味を楽しむこともできます。

ただし、言い換えれば、ベーコン・ウインナー・ちくわ・魚肉ソーセージなどの加工品はさらに味が濃くなってしまいますので、食材選びには気をつけてくださいね。

燻液(くん液)以外のスモークフレーバー

燻り塩

燻液以外にも燻製の風味づけができる調味料はあります。

自宅で手軽に燻製を楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

燻製塩

燻製塩は、ぱっと振りかけるだけで燻製の風味が楽しめる燻製調味料です。

お肉やお魚、天ぷらなどのメイン料理はもちろんのこと、塩むすびやカルパッチョ、チャーハンの仕上げなどに使っても美味しくなります。

燻製マヨネーズ

燻製マヨネーズは、キューピーが2021年に発売したことで話題になった燻製調味料です。

相性の良い料理は、フライをはじめとした揚げ物やポテトサラダ、サンドイッチ、ゆで卵など。

マヨネーズを使うシーンを燻製マヨネーズに置き換えるだけで、大人の味わいに仕上がります。

燻製醤油

燻製醤油は、お刺身などの魚介類と相性抜群な燻製調味料です。

スモークサーモンなど、生の状態を楽しむ燻製には冷燻という製法が用いられますが、燻煙で食材を凝固させないよう煙を冷やす工程があるなど、冷燻は非常に手間がかかります。

その点、燻製醤油はつける・かけるだけですぐに冷燻の風味を味わうことができるので、生ものに和風の燻製風味を取り入れたい場合にはうってつけの調味料といえるでしょう。

燻製オリーブオイル

料理を洋風に仕上げたい場合は、燻製オリーブオイルがおすすめです。

チーズをのせたバケットにかけたり、生ものをオイル漬けにしたり、パスタにかけたりなどさまざまな使い方ができます。

ただし、オリーブオイル自体が強い香りをもつ食品ですので、薫香をしっかりと感じたい方はネットの口コミなどを見てから商品を購入するのが安心です。

スモークパウダー

燻液と香辛料を混ぜた、スモークパウダーという燻製調味料もあります。

お肉や魚にすりこんだり、炒め物に振りかけたり、バーベキューソースに深みを出したりなど、こちらもアイデア次第でいろんな燻製風の料理ができそうです。

燻製好きは燻液(くん液)を試してみる価値アリ!

燻液

燻液は、煙をあげることなく燻製の風味づけができる非常に便利な食品添加物です。

ただし、家庭用の燻液はあまり市場に出回っていませんので、いろんな燻製の風味を楽しみたい方は、家庭用に商品化された燻製塩や燻製醤油などの燻製調味料を使ってみるのがよいでしょう。

燻製屋猫松では、桜チップで6時間じっくりと燻した燻製塩を販売しております。

ご興味のある方は、ぜひネットショップをチェックしてみてくださいね。

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