ウインナー・ベーコンなどの燻製感の少ない燻製はよいけれど、風味の強い燻製は苦手……という方は意外にも多いもの。
なかには、「燻製品全般が嫌い!」という方もいるかもしれません。
そんな燻製嫌いの方は、燻製のどんなところを苦手・嫌いと感じているのでしょうか。
燻製が苦手・嫌いな理由や、反対に燻製が好きな理由、苦手な燻製を克服する方法をまとめました。
燻製が苦手・嫌いな理由[5選]
まずは、SNSや交流サイトなどで集めた「燻製が苦手」という方の意見からご紹介します。
煙臭いから
燻製が苦手な理由のなかで最も多いと感じたのは、煙臭いという意見です。
燻製は食材に煙をまとわせて作るので、煙臭いのはある意味当たり前のことなのですが、これをスモーキーに感じるのか、はたまた煙臭い・焦げ臭いと感じるのかは個人の差によるところが大きいです。
特に、タバコの臭いが嫌いな方は、燻製の香りも苦手に感じることが多いでしょう。
独特なクセがあるから
燻製の独特なクセが苦手、という方も多くいます。
燻製には、鼻から抜ける香りや、食材が舌に触れた時に感じる若干の苦味など、独特なクセがあります。
パクチーやウニなどのクセの強い食品は好き嫌いがわかれやすいものですので、燻製嫌いの方がいるのも無理はありません。
食材本来の味が消されるから
煙たさや苦味が気になって食材そのものの味が楽しめないので燻製が嫌い、いう方もいます。
なかには、「余計なことをしないで欲しい」とまで、思っている方もいるかもしれません。
また、保存食の一面をもつ燻製は、塩分が多量に使われている商品も多く、「塩辛すぎて食材本来の味が楽しめない」と思っている方もいます。
なんでも燻製味になるから
前項の「食材本来の味が消されるから」という理由にも似ていますが、なんでも燻製味になってしまうのが嫌、という方もいました。
たしかに、市販のスモークチーズ・スモークサーモン・燻製卵などは、なんとなく味の想像がつきますよね。
これまで美味しい燻製を食べる機会がなかった方は、燻製味=美味しくない・まずいというイメージのまま、燻製嫌いになってしまいがちです。
硬い・パサパサするから
燻製は水分との相性が悪いため、水分量の多い食材を燻す際には、できるだけ水分量を減らす処理を行います。
特に、肉や魚はパサパサになったり、硬くなったりしやすいため、燻製は食感が悪いから苦手、と感じてしまう方もいます。
燻製が好きな理由[5選]
燻製が苦手・嫌いという理由を5つご紹介しましたが、逆に「燻製が好き」という方は、どのような点を気に入っているのでしょうか。
燻製を好きだと感じる理由を、5つご紹介します。
香り・風味がよいから
燻製が好きな方の多くは、燻製特有のスモーキーな香りに魅了されています。
焦がし◯◯が好きな方と同じように、燻製好きの方はとにかく燻製の風味が好みなので、燻製で香りづけをすればどんな食材も上品な風味・味わいになる、という感覚をもっていることが多いです。
味の変化が楽しめるから
燻製が好きな理由に、味の変化が楽しめることを挙げている方も多くいます。
食欲をそそられる香り、口に含んだ時の鼻から抜ける風味、食材を噛んでいくうちに広がる旨み。
一口をじっくり味わいたい方にとって、燻製は絶好のスパイスになっていることでしょう。
旨みが凝縮されて美味しくなるから
肉・魚などの燻製品は、塩漬けをしたり、燻製後に寝かせたりすることでタンパク質が分解され、熟成が進み、旨みが増します。
つまり、燻製好きの方のなかには、燻製=美味しそうな感じがするというだけでなく、食材そのものの美味しさが科学的に上がっていることを舌で敏感に感じとっている方もいるのです。
お酒に合うから
燻製は、特にお酒好きの方から熱い支持を受けています。
支持が熱い理由は、燻製は塩気が強いものが多いうえに、和風にも洋風にも仕上げることができるため、お酒を選ばず長く楽しむことができるからでしょう。
味が濃いから
燻製が苦手な理由に、「素材の味がしない」ということを挙げている方がいましたが、反対に「味が濃い」という理由で燻製を好まれている方もいました。
実際、市販されている燻製品は、味の濃いものが多い印象です。
燻製が苦手な人が燻製を克服する方法
燻製を苦手・嫌いだと感じている方のなかにも、「せっかくなら燻製を美味しく感じられるようになりたい」と思っている方は少なからずいるはずです。
そんな方のために、苦手な燻製を克服する方法を5つご紹介しますので、ぜひ次回の燻製チャレンジの際にお役立てください。
評価・値段の高い燻製品を食べてみる
燻製屋という身分でこんなことをいうのはナンセンスかもしれませんが、世の中には美味しくない燻製品もたくさん売られています。
美味しくない燻製の特徴を、いくつか挙げておきます。
- 安い(くん液に漬けるだけの大量生産の可能性あり)
- 味が濃すぎる(食材の味をごまかしている可能性あり)
- 飴色よりも黒に近い(煙たい、苦味やエグみが強い)
これらに当てはまらない燻製は、値段もしくは評価が高い燻製である確率が高いので、次に燻製を試す機会があるのであれば、本当に美味しい燻製を探して、食べてみてください。
「燻製を大量生産できる“くん液”って何?」と思われた方は、下記より記事をご覧ください。
別のスモークチップの燻製品を試す
燻製は、木材の煙をあてて作られます。
つまり、燻煙時に使う木材(スモークチップなどの燻煙材)が違えば、香りや風味はがらりと変わるのです。
スーパーなどで見かける市販品にはたいてい「桜のスモークチップで燻した〜〜〜」などの表示があるはずですので、サクラの風味が合わなければヒッコリーやリンゴなど、他のスモークチップで燻した燻製品を試してみるのもひとつの手です。
アレンジする
「燻製品をもらったけれど、苦手なのであまり食が進まない……」という方は、アレンジして食べ進めてみてはいかがでしょうか。
細かく切って料理の材料に混ぜたり、味の濃いものや好きなもの、味をぼやけさせられるものなどと一緒に食べたりすれば、燻製の風味をあまり感じずに食べ進めることができますよ。
燻製の風味を減らす工夫をする
風味が強い燻製品は、ちびちびと、少しずつ味わうのがおすすめです。
一度に食べようとすると、煙たさを強く感じてしまったり、しょっぱすぎたりします。
もし、煙たさが気になるのであれば、包装を開け、空気に触れておくだけでいくぶんか薫香は飛びますので、ぜひ試してみてください。
苦手意識がなくなる年齢まで待つ
若い方であれば、燻製が楽しめる年齢になるのを待つのもひとつの手です。
これは、コーヒーやビール、山菜などをイメージすればわかりやすいでしょう。
「昔はダメだったけど、大人になったら好きになった!」などのように、苦味は年齢を重ねるにつれて印象に変化が出るおもしろい味覚です。
慣れが美味しさにつながる場合もありますので、燻製を食べたり、食べなかったりしながら美味しく感じられるのを気長に待ってみてくださいね。
燻製が苦手・嫌いなら無理に食べなくてもOK
燻製が苦手・嫌いな方は、香りや風味の強さ、味の濃さなどに苦手意識をもっているようです。
記事の特性上、燻製の克服方法もご紹介しましたが、苦手・嫌いなものを無理に食べる必要はないというのが燻製屋猫松の見解です。
「それでも、どうしても燻製を好きになりたい……!」という方がいるのであれば、ぜひ当店の燻製品を試してみてください。
というのも実は、私もみなさんと同じように、燻製が嫌い・苦手と思っていたうちの1人だったからです。
手前味噌ですが、「猫松さんの燻製だけは美味しく食べられる!」というお声をもらうことも少なくありませんので、気になった方はぜひネットショップを覗いてみてくださいね。
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